ニューヨークの話
ニューヨークにはじめて行ったのは27才。ケネディ空港に着いたのは夕方で曇り。飛行機の窓から旗を振る人を見ながら「ああ、ここに住もう」と思いました。まだニューヨークのことを何も知らないのにおかしなことですが、その想いは強烈で実現するまで疑いは全くありませんでした。
翌日カーネギーホールで建築模型・デザインのボスに会い、来年来るからワーキングビザをとりつつ働かせほしいとお願いし、No problem!。ラッキーでした。
しばらくワシントンジェファーソンホテルという古くて安いホテルに泊まり、セントラルパークからチャイナタウンまで歩きすっかり魅了されました。アートから建築・文化など全てが刺激的で素晴らしく楽しいばかりでした。
後にクロスフレンドになるハンガリーの女性やSol Lewittという現代美術関係の人に会いNYがさらに気にいりました。彼らはNY12年間
の間もずっと親友関係でした。兎に角ニューヨークは水が合ってるなーと感心したものです。
それからボストンにアムトラックで行ったり、シカゴ、メンフィス、アリゾナ、グランドキャニオンなどと巡りほぼ3週間の旅。帰国して半年後に準備のために2度目のNY。ノースウエスト航空でしたがアラスカ上空でエンジントラブルのためアラスカ空港に不時着。航空会社がヒルトンホテルを用意してくれはじめての白夜。せっかくなのでアラスカを散策すると南極の流氷が観れたり面白い経験を沢山。
機内で知り合った有馬朗人という元東大総長で物理学者の方とニューヨークに着くまでご一緒でした。
たまたま飛行機の席が隣で話してると普通の人ではないな・・と思ってるとやはり何か凄い方でした。全く威張ることもなく穏やかでそれでいて鋭い人でした。英語が堪能でコロンビア大学の娘さんに会い、ボストンのハーバード大学で物理学の賞を受けるため渡米でした。何故か気にいられ帰国後東大や東京の自宅に遊びに来るようにお誘いを受けましたが、行かずじまいで勿体ないことをしたなーと思います。
ニューヨークに住み2年後テレビで有馬さんが当時イギリス首相のサッチャーさんと世界環境問題について会談していました。
実はアラスカで話をしていたとき環境問題について質問を投げかけていました。ともあれ、
面白いことにニューヨークに行こうと決めて動いていると普段会えないような人に巡り会う回数が多かったように思います。
ですから、面白い話が沢山あるのですが、ありすぎて書ききれません。
このマンハッタンの作品は帰国後しばらくして描いたものです。12年間住んでいて描こうと思ったこともないし、住んでるとき写真をあまり撮らなかったので勿体ないと今でも思います。ニューヨークの話はまたにします。
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