御手洗水彩画シリーズその5:御手洗・若胡子屋
御手洗水彩画シリーズその5:御手洗・若胡子屋
往時の御手洗には、四軒の茶屋 (遊郭) が広島藩から公認されていました。
そのうちの「若胡子屋」は周防上関出身で、1724 (享保9) 年に藩から茶屋
株の免許を受け、御手洗で最初に開業しました。18世紀後半には50人
(一説には100人) 近くの芸子・遊女を抱える御手洗最大の茶屋でした。
その華やかさとは裏腹に、凄惨な伝説に彩られた茶屋でもありました。「日
本残酷物語」で広く知られるようになった「おはぐろ伝説」や、訴訟判決を早
とちりした当主の切腹自殺など、悪所を象徴するような話も語り継がれてき
たようです。
建物自体は茶屋免許当時のものと考えられますが、入母屋妻入り造りの主
屋は、明治期に寺院に転用された際に柱や天井が取り払われ、現在は耐
震補強を施した展示スペースとなっています。
別棟の奥座敷は当時の面影をよくとどめ、天井や雨戸などに屋久杉が使
われるなど、贅沢な造りになっています。また、庭には、遊女「八重紫の墓」
がひっそりと佇んでいるほか、土塀には桜島の溶岩石が塗り込められてい
ます。
1940 (昭和15) 年に広島県史跡に指定されています。
豊市市民センターHPより
建物内部は吹き抜けの大きな空間が広がっています。5年前前に耐震工事が
終わり重量鉄骨がむき出しで建物を支えています。中に入るとどうしても陰湿
なものを感じてしまうので、滞在時間は少ないのが常です。
絵は当時の様子をイメージしつつ、描きました。
御手洗水彩画シリーズ12点は2012年4月、切手シートと して限定2000部で発売されました。
原画は湯河原の人間国宝美術館所蔵です。
また、現在この12点の水彩画は版画として300部限定発売中です。 版画のみ価格¥15,000円(税抜き) 額付価格 ¥20,000円(税抜き) 版画サイズ:275 X 180 mm 版画紙サイズ:298 X 210 mm 額サイズ :440 X 340 mm お問い合わせ・申し込みは田坂またはコンタクトフォームまで