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オタフクR&Dセンターセンター Will Egg Wall Drawing


以下、前回記事内容と重複しますが

場所は広島市西区商工センター7丁目 周りは食品工場ですがそのなかでも異彩を

     はなっています。

     ニューヨークにいたときから、そして帰国してからもずっとやりたかったWall Drawing です。

     Wall Drawing というと僕の師匠でもある Sol Lewitt の専売特許のようなものです。

     その種類は数千にも及びます。ニューヨークでは彼のプロジェクトマネージャーをしてい

     たので、その全てを知っています。

     世界中の名のある建築家、有名コレクターがこぞってSol のWall Drwaing を求め、

     実現しています。

     それら作品のどのひとつにも被らないもの・・と当初困っていました。

     どうしてもソルの Wall Drawing がちらつくのです。

     コンセプトも建築とのかかわり方も全く違うもの・・と模索の日々でした。

     でも育てていたつるまきインゲンのおかげで全て解消!

     そのイメージをニューヨーク在住ソルのメインアシスタントの友人に送り「どうだ?」と尋ねました。

     「これはKeizo の作品だ。とてもイイ」と返事をもらい制作にはいりました。

     「だめだよ。被ってるよ」と言われれば次のものを探すつもりでした。ソルはすでに他界してるの

     で見て貰えないのが少し残念です。

     ソルはWall Drawingの依頼があっても建築家やコレクターなどクライアントとは会いませんし、

     相談もしません。自分のWall Drawing 図面というか、使用書、指示書を僕達ドラフトマン(ソル

     は僕達の事をそう呼んでいました)にファクスで送り、それを持ってアメリカ各地やヨーロッパ

     世界中のどこかの国へ出かけ現地で美術学生を雇ったりして滞在制作をして終わりです。

     余程のことがない限りソルはそれら一つ一つを確認、見に行くわけでもありません。

     最初からそのプロセスが決まっていてそれを動かすことはないのです。

     ソル語録というものがあり、それに準じています。コンセプチュアルアートの第一人者の所以の

     一つです。これらは一般には受け入れがたいコンセプトでもあります。

     下の図面?は今回のための計画図ですが、色が入ってるだけでも大きく違います。

     ともあれ、これをもとに実際にテーピングしていきます。

     ソルは決してそれもしません。建物との関係性とかクライアントの要望とか全てありません。

     それでも、イイ具合に収まるのだから不思議です。

     彼にとってはコラボレーションなど眼中にないのですが世界の有名建築家やコレクターには

     絶大の人気があります。没後10年以上が経過していますが、今なお世界のどこかで彼の

     wall Drawing が制作されています。もう作品数が少なくなっていますから、リミットも近い

     でしょう。

    ともあれ、ソルのおかげで

海外では4,50年前から美術館た建物外部、内部で wall Drawing が取り入れられています。

    しかし、日本ではほぼ99.8%知られていないし、Wall Drwaing も取り入れられていません。

    実に不思議な現象で帰国後も何故だろう?と頭をかしげていました。

    六本木ヒルズ近くのテレビ局内部に彼の作品があるくらいです。

    どうもデザインと混同していて、建築家も現代美術・ミニマルアートという意識がないのだろうと

    思います。日本の建築家はソル・ルィットにほぼ興味を持ちませんし理解できません。海外の建築家

    真逆の現象です。

    40年間設計コンペ、プロポ、都市整備計画業務に携わり、沢山の建築家ともお付き合い

    しましたが、建物外部・内部へのWall Drawing 意識は全くありません。

    現代美術とのコラボレーション意識も同様です。

    海外で盛んに行われていることがここ日本では現実化していません。日本には世界的な建築家が

    多く輩出していますが、こと現代美術となると様相が全く違います。

    この建物は3年前の物件です。僕にとっては自分でいうのもおこがましいのですが会心の出来でした。

    ですから、なんらかの形で話題になるだろう・・と思っていましたが、ゼロでした。

    唯一の救いは依頼主であり施主である現オタフクホールディング株式会社佐々木茂喜社長が大変

    喜び、満足されたことでした。

    しかし、3年間静かなのは実に淋しいものでしたが、今年1月に小さな公募の記事を見て広島市は

    毎年こんなことをしてるのか?!と始めて知り、アート部門で応募しました。

    そして、もう忘れていたころ10月中半広島市都市整備局デザイン課から受賞の速達が届いたのです。

    実はこれも諦めていたのです。「ここは日本だから通用しない。やはり自分は異邦人なのだ」と。

    もうすぐ表彰式ですが、写真を撮られるのが嫌い。だって影が薄くなる。

    人前に出るのも苦気が重いです。

    出るからには勇気をもってちゃんとしなければ・・と思っています。自分にとってイイ機会!

    兎に角、アート部門で賞をいただくことで少しでも広島にその意識とかがでるのを希望。

    選んでいただいたこと自体驚きと感謝です。

    僕はFBをやってて、仕事上建築家が多いけれどやはり反応は薄いというかないのですから。

    やはり、わからない、理解できない、だから感心も反応もないのだろうと思います。

    教授とか著名な建築家さんたちなのですが・・

    でもそんなことは全く気にしません。これからも全く違う形で第2弾、3弾・・とやっていきたい。

    僕はソルとは全く違い環境、関係性、空間、要望など

    全てをトータルにとらえ制作するのが合っているし、好きです。

    明るく元気にやるだけ。 やるぞ!(笑)

    少し長いブログになりました。

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