アンソニー・カロ
昨年9月のパリでは古典から現代まで沢山の美術作品・施設に恵まれました。
しかし、それはほんのわずか1%にも満たないでしょう。
1週間パリの街を朝から夜まで様々なところに訪れながら、本当にこれは
1年以上、こパリに住まなければとても回り切れるものではないと痛感するばかりでした。
パリ郊外やフランスを巡れば2年はかかります。
それだけ、内容の深さと広さは半端ではありません。
この恵まれた美術環境が当たり前であるパリ・フランスという国の美術意識の高さは素晴らしいもの
だと思いました。
これは実に日本では考えられない状況です。
この写真のアンソニー・カロ最晩年作品展もまた充実した内容でこれがまた当たり前にあります。
ポンピドーセンターは丁度マルセル・ディシャン回顧展があり、パリ在住のアーチスト・ダンも
驚く内容のあるものでした。ディシャン信奉者を自称するダンも「こんなディシャン展ははじめてだ!」
と驚嘆するほどでした。パリだけでもカルチエ財団美術館や行きたいところは色々あったものの
回りきれませんでした。
実際本物を見なければ伝わるものがありません。音楽で言えば、CDと公演の違いです。
日本も少しずつはよくなっていますが、まだまだです。
特に撮影禁止は時代錯誤です。まずはそこからでも・・と思います。
現代美術ではアニメが食い込みある意味日本の存在感を主張しています。
アニメは浮世絵版画の延長線上にある日本ならではの強みだろうなーと思います。
アニメの進化は凄いものでその変化・バリエーションのスピード感には圧倒されます。
これから益々かわるのでしょう。全くアニメは違うジャンルですが、時々目にすると
凄いな!とは思うもののアニメだけは手が出ません。
ともあれ、パリではベルリンへ行けることを楽しみにしていましたが、残念ながらお流れ。
ヨーロッパではベルリンのアートシーンがNO.1と聞いていました。
若いころから色んな国に行くことは重要な大切なことなのだなと今更に思っています。