パリ紀行その4 ダミアン・ハーストとソル・ルイットなど
パリ・ソルボンヌ大学エリアは色々なジャンルのギャラリーが沢山ありました。 ここは現代美術専門で、作品は今世界で一番ブレークしているダミアン・ハースト のシルクスクリーン。 常時100人のスタッフを抱え、ビジネスセンスも卓越している人です。 他にソル・ルイット晩年のドローイングなど巨匠クラスのアーチストを抱えるギャラリーでした。 うっかりして其々のプライスを見るのを忘れていました。 ダミアン・ハーストとソル・ルイットに共通するのは作品はスタッフが制作すること。
近年というかレオナルド・ダヴィンチの時代からスタッフ制作は当然のことでした。
ただ、パブロ・ピカソ、アンリ・マチス、マルセル・ディシャンなどなど多くのスタッフを必要としない
アーチストも沢山います。
それは、どちらがイイ悪いの問題ではないと思っています。検証すると面倒な作業になり
時間ももったいないと思います。
ともあれ、ニューヨークではソルのシルクスクリーンなど多くの作品をてがけましたが、
彼はスタッフに丸投げ状態。
超簡単な指示図面があるだけで途中監修的なものは殆どなく出来上がるとスタジオに来て、
そして見てなんなくOK。 そして、サインという感じでした。
スタッフを信頼しているというか、ダメ出しがなかったです。本人は自分がイメージしてたより 全然いいものが出来たりするね、と笑っていました。 おおらかと言うべきか、器が大きいというか何か人間力のある人でした。
もし、彼がとても威張っていたり、重箱の底の隅から隅までみるような人でしたら僕はきっとさっさと
プロジェクトマネージャーと辞退していたと思います。
そのころ、スタジオはブルックリンのかなり怪しいところにあるのに、平気で地下鉄に乗ってきたり
するのでソルが来るというと、慌てて誰かがマンハッタンまで車で迎えに行くのが常でした。
そのころそのあたりの地下鉄・駅はかなりやばくて、ボスもホールドアップに会ったり、スタッフも
数人結構な被害に会ったりしたのです。
現在、NYは安全になったと友人から聞きますが、どうも僕は今だにそれが信じられません。
また、話が逸れました。